イギリス・ロンドン
ロンドンといえば大英博物館である。どこから見ればいいのか、中で迷子になるほとの大きさであるが、イギリス・ロンドンに行けば、大英博物館を外すことはできないであろう。
大英博物館へは、このギリシャ神殿を模した入口から入る。入場料は何と無料なのである。かの大英帝国は人類の偉大な遺産に対し、入場料などというケチな制度を設けなかったのである。
まあ、しかし、中に入ると、エジプトやギリシャやイランや世界の様々な場所からの偉大な超一級品ばかり(当然、かっては現地の政府に断りなしに力で取ってきたものばかりであるから)無料というのも当然といえば当然であろう。
大英博物館をまず代表するものは、古代エジプトへの扉を開いた石=ロゼッタ・ストーンであろう。ナポレオンが発見しシャンポリオンがこの石から古代エジプト文字の解読の手がかりを得たもので、上記写真の一番左がヒエログリフである。子供の頃から歴史の時間にはこの石について聞かされていたが、現物を見るまでは、なぜか、石のイメージを手の平大ものと決め込んでいた。実際は畳1畳はあろうか(114×72cm)という大きさであり、われながら感動した。
見学に余りにも時間がかかるので子供は寝てしまったが、上記は紀元前400年前のネレイデズ・モニュメントである。小アジア南西部クサントス遺跡から発掘されたそうだが、神殿をまるごと盗んできて、博物館に復元したのではないかと思うほどの大きさである。小アジアに行かなくても、小アジアの全てが大英博物館にあると錯覚する。
エジプトの彫刻室では巨大な王の像が並ぶ。どれがだれの像なのか、一応の説明は聞くもののすぐに記憶のかなたに。しかし、その巨大さと、数の多さに圧倒される。
エジプトといえばミイラである。ミイラといえばやはり大英博物館である。エジプトの主要なミイラが全部集められたのではないかと思うほどの量である。これだけの量を見せられると、ちょっと食傷ぎみとなる。
大英博物館を見学した帰りにはやはりアフタアヌーン・ティーである。博物館からそう遠くない距離のホテルでティーを飲むのがよい。紅茶を飲むというよりも、ケーキを食べるという方が正解かもしれない。様々な甘いケーキが山盛りとなっており、どれをいくら食べてもかまわないということであるが、3時や4時の時間帯にそんなにケーキを食べられるものではない。逆に、夜の食事を抜きにしようと算段すると、このアフタヌーン・ティーはちょうどよいかもしれない。もちろん甘党の方でないとだめだが。
アフタヌーン・ティーを賞味した後は、ロンドン名物のタクシーでホテルまで帰るのが一番便利であろう。